2023.09.13お知らせ
補助金過大受給に関するお詫びとご報告
本年1月25日に東京新聞、同月26日に読売新聞で、弊社の補助金過大受給に関する報道がございました。
これらの報道内容につきましては、各メディアが取材により独自に得た情報に基づくものであり、本件につきましては現在も調査を継続しております。
まずは、弊社の保育施設をご利用の保護者の皆様とお子様、並びに地域の皆様、保育業界に携わる皆様、そして関係各位に、大変ご心配とご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。
また、上記のとおり、本件につきましては現在も調査を継続していることから、皆様へのお知らせ等が遅くなりましたことも併せまして深くお詫び申し上げます。
なお、本事案は、弊社の本部で発生した問題であり、弊社の保育所施設に勤務する職員は全く関係ございません。コスモ保育園グループをご利用の保護者と児童の皆様にご迷惑がかからないように、引き続き、より一層保育の質の向上を目指すべく励んで参ります。
以下に、本件の発端等をご報告申し上げます。
記
1. 発端
2022年(令和4年)12月15日に捜査当局より連絡があり、当社の都内2施設について設備費の補助金過大受給の疑義があると指摘を受けました。
2. 過大受給調査報告
上記の捜査当局の指摘を受けて、当社は全園の建設工事費の補助金過大受給において社内での自主調査後、顧問弁護士による調査を経て、更に弊社と利害関係のない三名の弁護士による「社外調査委員会」に調査を依頼しました。
これらの調査結果により、以下の事が報告されました。
①都内5市区の補助金について、補助金対象外である外構費(園庭、植栽や防音、防災費も混在し分別不可能なものも多々あり)を補助金として請求したこと
②補助金申請後に4施設について、建設業者から弊社が過払い金の返金を受けた後に、返金分を関係市区に報告するのを怠っていたこと
③或る一施設では、近隣住民から騒音の苦情があったために作った防音壁の補助金を誤って二重に請求をしたこと
なお、引き続き調査と事実究明を行い、進捗が確認でき次第改めてお知らせいたします。
3. 弊社の見解
子ども達が安全にすくすく成長できる良好な環境を提供するために、園庭付きの良質で安全な環境の保育園の必要性を重視し、2016年(平成28年)以降1~2園ずつ規模を拡大してきましたが、この大規模保育園の開設を急いだ結果が過大受給の過ちを起こしてしまったのではないかと思料しております。このような過大受給は故意で行ったことではなく、補助金申請上の手続きの不注意であり、前代表以下役員・幹部職員の不手際ないし懈怠によるものと、「社外調査委員会」からご指摘を受けました。
こうした不始末は、市・区の補助金制度の申請手続きを誤った結果であり、この事実をしっかりと受け止め、関係市・区に対してお詫びするとともに、関係行政市区との協議の上で補助金の過大受給額が確定後に、返還させていただく交渉を行っております。
このような過ちを起こした責任を明確にし、謝罪と反省の姿勢を明らかにするため、前代表は引責辞任し、関係した担当役員・幹部職員に懲戒処分を行いました。
今後、このような間違いを二度と起こさないよう、役職員一人一人が保育事業の社会的責任を自覚し、法や条例、規則を遵守し、適法・適正な業務を行う相互チェック体制の確立、見落としや間違いを事前に防止する業務の改善等の明文化とその遵守を徹底して参ります。
再発防止策として補助金過大受給対策規則を定めました。(リンク先で閲覧可能)
4. 新体制の構築
本年6月1日、新代表取締役会長には、保育の専門家であり、長年にわたり良好な保育環境を提供し地域社会からも高い評価を受けてきた佐野秀穂取締役が就任いたしました。また、新社長兼理事長の山田和美は、コスモ保育園の施設長として良質な保育環境と職場環境の育成に多大に貢献してきた実績があり、他の教育関連施設でも管理職の経験を長きに亘り積んできています。この保育経験に長けた二人の新体制構築により、保育業務の基本に立ち返って、当会社の再生のための公正かつ適切な業務執行を行います。
更に、社外取締役として弁護士並びに私立大学名誉教授(中小企業経営専門)を招き、取締役会や常務会によるガバナンス及びコンプライアンスの強化による組織運営の向上に努めて参ります。
5. 今後のコスモ保育園グループの取り組みについて
➀ 保育の質の向上を目的とし、保育向上部の強化を務めます。具体的には2023年度の保育向上部の計画に従って、施設長の中から地区担当取締役を決めて各施設長及び管理職の相談、ケアを行い、各グループ保育園のより良い保育環境の整備に努めます。また、保育マニュアルの作成・整備や社内研修会の企画等を行います。
②低迷していた保育採用に力を入れ学校訪問、実習生の受け入れ、外部講師への研修依頼等を重視します。
③乳児・幼児部会や栄養士・看護師部会及びリトミックやモンテッソーリの専門分野を進め、展開させていきます。また、地域への呼びかけを行い、保育参観や保育体験の推進や研修・実習等での交流を行います。
④理事会や各行事を進めることにより保護者との理解を深め、より一層の協力関係を図ります。
乳幼児の保護者などが共同して保育運営に携わる「共同保育所」としての基礎に端を発し、過去の経験を活かし、保護者との関わりを重視してきました。その絆を大切にして、プロ意識を持って更に公共性の高い事業として地域の方々、各自治体からも信頼を得ることが重要であることを改めて認識しています。
また、弊社は勤続年数の長い多くの施設長や副施設長に支えられて成長してきました。職場環境を整備し、様々な働き方を試み、現在も新人職員から熟練職員は勿論のこと、産休育休後に職場復帰した職員及び短時間勤務職員も多数います。このような現場の職員の要望や信頼に応え、安定した保育環境を提供することも重視しています。これからも、良質な保育が子供達の笑顔に繋がることを常に念頭におき一層努める所存です。
ご厚情、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。